スーパーツーリズムとは？外国人観光客が弁当・お菓子に惹かれる5つの理由

「外国人って、なんで日本のコンビニやスーパーに集まるの？」
そう思う方もいるかもしれません。
この記事では、スーパーツーリズムと呼ばれる現象の背景にある外国人観光客の本音と、彼らが弁当やお菓子に惹かれる理由を5つの視点からわかりやすく解説します。

スーパーツーリズムとは？意味と背景をわかりやすく解説

「スーパーツーリズム」とは、従来の観光とは異なり、観光名所ではない場所――たとえば、スーパーマーケットやコンビニなど、日常の中にある空間を目的に訪れる観光スタイルを指します。日本人にとっては当たり前の風景であっても、外国人観光客にとってはそれが「最もリアルで魅力的な日本体験」になり得るのです。

コンビニの弁当やスーパーのお菓子を求めて来日する人が増えているのも、スーパーツーリズムの一端です。

このスタイルが注目されている背景には、SNS文化の台頭と、観光の多様化があります。定番スポットよりも“人と違う旅”が求められる時代において、地元民の日常を味わうこと自体が一種の価値となっているのです。

また、コロナ禍以降、「密」を避ける観光への需要が高まり、非観光地での“静かな体験”を求める流れができました。こうした文脈の中で、「スーパー巡り」「コンビニ文化体験」といったユニークな旅が、静かなブームとなっています。

何度も日本を訪れるリピーターにとって、有名な観光地はすでに体験済み。次に求めるのは“現地の人のリアルな暮らし”です。混雑やテンプレート化された体験よりも、ローカルな日常にこそ「本物」があると感じているのです。

清潔で整った街並み、親切な接客、便利すぎるコンビニ。これらは日本人にとっては日常でも、外国人にとっては非日常の連続。だからこそ、スーパーでの買い物ひとつにも価値を感じ、喜びを覚えるのです。

近年、日本の食文化そのものが観光目的となるケースが増えています。和食の美しさや味だけでなく、「安くて美味しい」「小分けで買える」「季節限定・地域限定が豊富」など、訪日客にとって驚きの連続です。

日本の弁当は、色合いや配置にまでこだわって作られています。その“見て楽しい・食べて美味しい”文化は、外国人にとってはアート作品のようなもの。写真映えもするため、SNSでのシェア率も高いです。

コンビニ、駅、デパ地下、スーパー。どこに行っても違う弁当があり、しかも500円前後で高クオリティ。これは海外ではなかなか真似できない日本独自の文化です。

深夜でも早朝でも買える、温めサービス付き、さらには地域限定の“駅弁”まで。利便性と体験価値を兼ね備えた弁当文化に、外国人は感動を覚えています。