【喫茶店好き必見】所沢「東京堂」のクリームソーダとレトロ空間に癒されて

「所沢で、落ち着ける喫茶店ってあるのかな？」

そう思ったことがある方もいるのではないでしょうか。
この記事では、西武新宿線・新所沢駅前にある昭和レトロな喫茶店「東京堂」をご紹介します。
看板メニューのクリームソーダと、懐かしさあふれる空間に癒されるその魅力とは？
コーヒー好き・喫茶店好き必見の、とっておきの時間がここにあります。

西武新宿線・新所沢駅の西口を出てすぐ、駅前通りを少し歩くと、そこに現れるのが喫茶店「東京堂」。赤いレンガ調の外壁に、どこか懐かしいフォントの店名が掲げられたその外観は、まるで昭和のまま時が止まっているかのような雰囲気を漂わせています。

この東京堂、創業から数十年にわたり、地元の人々に親しまれてきた老舗の純喫茶です。朝の通勤前にコーヒーを飲みに立ち寄る常連客、休日の午後にゆったりと読書を楽しむ学生、あるいは親子三代でモーニングを囲む家族——訪れる人々のライフスタイルに静かに寄り添ってきました。

喫茶店としては決して派手さはありません。しかし、そこに流れているのは、チェーン系カフェでは決して味わえない“時間の重み”。一歩足を踏み入れた瞬間から、日常の喧騒を忘れ、どこか懐かしい気持ちに包まれる空間が広がっています。

東京堂の店内に一歩足を踏み入れると、そこはまるで昭和にタイムスリップしたかのような空間が広がります。木目のカウンター、革張りのソファ席、天井から吊るされたペンダントライト。そして壁際には、時を刻み続ける振り子時計や、色あせたメニュー札が控えめに並んでいます。

この空間には、無理に“レトロ”を演出しようとした意図的な装飾は一切ありません。どれもが創業当時から使われてきたもので、年月の経過とともに自然と味わい深くなった“本物のレトロ”なのです。

照明は控えめで、外の光が差し込む昼間の時間帯は、自然光が店内を優しく包みます。派手さのない柔らかな光に照らされた空間は、まるで誰かの家に招かれたかのような安心感を覚えます。

また、東京堂は現在も喫煙可能なスペースを設けており、分煙がしっかりと行われています。喫茶文化を守りつつも、現代のニーズにも対応するそのバランスが、多くの人から愛される理由です。

東京堂に訪れたら、まず試してほしいのが「クリームソーダ」。
エメラルドグリーンの炭酸に浮かぶバニラアイス、赤いチェリーという王道のビジュアルは、昭和喫茶の象徴です。

ピザトーストやホットケーキといった軽食も充実しており、厚切りトーストにたっぷりの具材を乗せたピザトーストは、ボリュームも満点。甘くふんわり焼かれたホットケーキは、シンプルながら懐かしい味で、どこかホッとさせてくれます。

どのメニューも、“派手ではないけれど記憶に残る味”であり、東京堂ならではの“喫茶店の原点”が感じられる逸品ばかりです。

朝9時の開店と同時に楽しめるのが、東京堂のモーニングセット。
トースト＋ゆで卵＋コーヒー（または他ドリンク）という、喫茶店の王道スタイル。トーストは外がカリッ、中はふんわりとした食感で、朝から優しい気持ちにさせてくれます。

また、ブレンドコーヒーだけでなく、ウイスキーやラム入りの“アルコール入りコーヒー”も楽しめるのが東京堂の魅力。午後の休憩時間には、大人の香り漂う一杯でリラックスするのもおすすめです。

東京堂は、単なる“古い喫茶店”ではありません。
地元の人々にとっては昔からの行きつけであり、新しい世代にとっては“発見”の場所。どちらにとっても、静かに寄り添ってくれる場所です。

近年の純喫茶ブームをきっかけに、SNS上でも「東京堂」の名を見かけることが増えました。だれかの“ちょっとした日常”を記録したその投稿が、また新しい来店者を呼ぶ。そんな温かな循環が、この店の魅力を支えています。

平日午前中は比較的空いており、ゆったりとした時間を過ごしたい方におすすめです。

東京堂は、時間を巻き戻すかのような不思議な空間。
丁寧に淹れられたコーヒーと、クリームソーダの鮮やかさに癒されながら、静かに流れる“自分の時間”を楽しめる場所です。

昭和を知らない世代にも、“懐かしい”と感じさせてくれる東京堂。
今だからこそ訪れたい、心と時間が緩やかにほどける純喫茶です。